内服薬(飲み薬)
AGA(男性型脱毛症)を病院で治療する場合は、皮膚科や内科などが一般的でしたが、近年では、AGA(男性型脱毛症)専門クリニックが全国に増えてきています。皮膚科や内科などの一般病院で治療する場合は、AGA(男性型脱毛症)専門の設備が整っていないため、踏み込んだ治療は難しく、治療薬の処方のみで終わる場合が多いようです。
その点、AGA(男性型脱毛症)専門クリニックでは、専門の設備も整っているため、進行状態や頭皮の状態を詳しく調べることができます。ここでは、AGA(男性型脱毛症)の治療について詳しく見てみましょう。まず、現在の日本で使われている内服薬(飲み薬)は次の通りです。
フィナステリド
「プロペシア」「フィンペシア」などと呼ばれている薬です。AGA(男性型脱毛症)の原因である男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」を抑制し、進行を防ぎます。稀に、勃起不全や性欲減退などの男性機能の低下が見られる場合があります。
相場は1ヶ月分で7,000円~10,000円程度です。ジェネリック医薬品の場合は約2,000円くらいで購入することができます。
デュタステリド
「サガ―ロ」と呼ばれている薬です。AGA(男性型脱毛症)の原因である男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」を抑制します。フィナステリドが抑制できない「1型5aリダクターゼ」の生成を抑制できることから、フィナステリドの約1.5倍の効果があるといわれています。
男性ホルモンを抑制するため、性欲減退や勃起不全などの副作用が見られる場合があります。また、体が抗体を生成し、医薬品の効果が薄れていく「耐性」の可能性があるため、飲み方に注意が必要とされています。
外用薬(塗り薬)
AGA(男性型脱毛症)専門クリニックで、主に外用薬(塗り薬)として使用されているのは「ミノキシジル」という成分です。「リアップ」「ロゲイン」などに配合されていることでも知られています。
ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬として開発された血管拡張薬ですが、副作用の一つとして「毛が増える」という症状が見られたため、研究が重ねられた結果、ミノキシジルは髪の毛の成長因子を活性化したり、髪の毛の元となる細胞の減少を抑えるなどの作用があることが確認され、発毛剤として開発されました。
抜け毛・薄毛の原因は血行不良であることが多いため、ミノキシジルを塗布することで、頭皮の血流が増加し、栄養を酸素がしっかりと毛母細胞まで行き渡るようになってきます。ミノキシジルの臨床試験においては、2%ミノキシジルで42%・5%ミノキシジルで51%の男性に発毛効果が確認されています。
ミノキシジルの副作用として、個人差はありますが、かゆみ・湿疹・かぶれなどの症状が見られる場合があります。ミノキシジル配合の「リアップ」は約1ヶ月分が5,000円~8,000円、「ロゲイン」は2,500円ほどで購入することができます。
植毛・増毛
植毛といっても「自毛植毛」と「人工毛植毛」、さらには「増毛」など、治療法はさまざまです。植毛は、発毛の最終手段と考えている方もいらっしゃるでしょう。ただ、植毛となると「手軽に」というわけにはいきません。外科手術に当たるため、事前にしっかりとメリット・デメリットを把握しておく必要があります。
自毛植毛
自分の毛包を含む毛根を包む組織(頭皮)を摂取し、薄毛が気になる部分に移植する外科手術です。自分自身の髪の毛を定着させ、今後のAGA(男性型脱毛症)の進行を食い止めるというメリットがあります。
自毛植毛の場合は、定着後はメンテナンスの必要がないため、手術代だけで済む場合が多いのですが、薄毛の状態にもよりますが、相場は100万円ほどになることが多いようです。
人工毛植毛
自分の髪の毛の代わりにポリエステルやナイロンなどでつくられた人工毛を頭皮に植え込む外科手術です。人工的につくられたものなので、量や長さの調整が自由にでき、1回の手術で希望通りのボリュームを出すことが可能ですが、感染症や拒否反応が出やすいというデメリットがあります。
費用の相場は40万~80万円ほどといわれていますが、自毛植毛と違ってメンテナンスを定期的に受ける必要があるため、実際はもっと費用がかかると考えられます。
増毛
薄毛が気になる部分の自分の髪の毛に人工毛を結びつけたり、人工毛がついたシートを貼りつける方法で髪の毛を増やす方法です。増毛は、頭部に糸を編み込んでいく編み込み式・自分の髪の毛に人工毛を結びつけていく結毛式・人工毛がついたシートを貼り付ける接着式の3種類があります。
外科手術ではないため、植毛よりも気楽にできることから「体験コース」などがあるところもあります。
HARG治療法・育毛メソセラピー
AGA(男性型脱毛症)の治療に「HARG治療法」という毛髪再生療法があります。HARG治療法は、薄毛になっている部分(頭皮)に、幹細胞から抽出した成長因子「AAPA」やビタミン・アミノ酸が配合された「HARGカクテル」を直接注入します。髪の毛をつくり出す毛母細胞を活性化し、ヘアサイクルを正常化して発毛を促進させる、医療機関でしか施術することができない育毛療法です。
HARG治療法後の発毛率は90%以上ともいわれ、副作用も少ないことから注目されています。効果があらわれるのには個人差がありますが、1回10万円前後の施術を1.5ヶ月~2ヶ月に1回のペースで6~8回行うのが平均なので、100万円近くの治療費がかかるため、気軽にというわけにはいきません。
また、HARG治療法のように、頭皮に直接ミノキシジルやフィナステリドなどの有効成分を注入する「育毛メソセラピー」も行われています。育毛メソセラピーは、毛根を活性化させる治療法で、HARG治療法よりもリーズナブルですが、最新の育毛メソセラピーは、成長因子が配合されているケースも多いため、事前のカウンセリングで確認されると良いでしょう。