①プロペシア
プロペシアとは、AGA(男性型脱毛症)の治療に有効とされている、世界でも有名な飲み薬です。近年では、ジェネリック医療品も登場し、手の届きやすい価格設定にもなっていることから、幅広く知られています。
プロペシアは、AGA(男性型脱毛症)の原因である男性ホルモンDHT(ジヒドロテストシテロン)を抑制する効果があります。プロペシアの有効成分「フィナステリド」は、日本皮膚科学会のAGA治療ガイドラインでは、Aランクの推奨度「強く勧められる」の位置づけにあります。
ただ、プロペシアは女性の使用は認められていません。男性と女性の抜け毛・薄毛の原因は異なるため、女性がプロペシアを服用しても育毛効果はないとされています。
また、女性に対しての効果がないだけではなく、妊娠中の女性がプロペシアを服用した場合には、胎児が男児であると男性生殖器が正常に発育しないなどの副作用がみられることがあります。
さらには、プロペシアに触れるだけでも危険だとされています。プロペシアのフィナステリドは、経皮吸収作用があるため、触れただけでも成分が体内に吸収されて副作用を引き起こす危険性があるといわれています。パートナーがプロペシアを服用している場合などは、絶対に一緒に服用したり、誤って触れないように注意しましょう。
②ミノキシジル
ミノキシジルは国内でも発毛効果が認められている有効成分で、抜け毛・薄毛に悩んでいる女性の多くは、耳にされたことがあるのではないでしょうか。
もともと、ミノキシジルは血管拡張作用があることから、高血圧の薬として使用されていましたが、その副作用として発毛が認められたため、抜け毛・薄毛治療として使用されるようになったという経緯があります。
ミノキシジルは、毛母細胞に直接働きかけ、発毛促進効果のある「アデノシン」を分泌させて血流を増やし、髪の毛の成長を促進させます。
ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)の治療薬として有名ですが、女性の抜け毛・薄毛にも効果があります。日本皮膚科学会のガイドラインでも、女性に対しての推奨度はAランクと高い位置づけにあります。
ただし、ミノキシジルの副作用として、かゆみ・むくみ・血圧の低下・不整脈・肌荒れ・体毛が濃くなるなどの副作用が見られる場合があるため、摂取量には十分な注意が必要です。
③薬剤注入
クリニックでは、発毛に必要な薬剤を細い針で頭皮に直接注入する治療方法があります。頭皮に注入される薬剤は、成長因子・ミノキシジル・フィナステリド・ヒアルロン酸・コエンザイムQ10など、頭皮の血流を促進して発毛を促す成分です。
また、超音波やレーザーを照射して毛母細胞を活性化させて発毛を促進する治療方法もあります。「発毛メソセラピー」「毛髪再生メソセラピー」など、クリニックによって名称は異なりますが、薬剤注入は、より高い効果が早く得られることで注目されています。
メソセラピーは、美容外科などで脂肪を融解させる治療方法として開発されたもので、その手法を薄毛・抜け毛の治療に応用したものです。発毛率は90%と非常に高いのですが、費用が高いデメリットがあるため、薬剤注入を考えている方は、気軽にというわけにはいかないようです。
④HARG(ハーグ)療法
HARG(ハーグ)療法とは、再生医療の技術を利用した、世界各国で行われている注目の毛髪再生医療です。日本ではまだ馴染みが薄いのですが、最先端の発毛・育毛療法として医療機関のみでの施術が認められてます。
HARG(ハーグ)療法は、幹細胞から抽出した「HARGカクテル」と呼ばれる150種類以上の成長因子を注入し、髪の毛が生えていた状態の頭皮へと戻していきます。
数ヶ月~半年間に数回に分けて治療を行い、ヘアサイクルが正常化されることで発毛率は99%といわれ、男性・女性ともに効果がありますが、HARG(ハーグ)療法は男性ホルモンの影響を受けないため、女性の方が効果が継続しやすいとされています。
また、HARG(ハーグ)療法は副作用の心配がなく、その安全性が確立されています。ただし、保健医療の対象外であるため、1回の施術に数万~数十万円かかるため、治療終了までには、かなりの高額になってしまいます。高い効果と安全性はありますが、十分な検討が必要だといえるでしょう。
⑤植毛
植毛というと、男性の治療方法だと思われている方も多いと思いますが、女性の抜け毛・薄毛治療でも実際に行われています。
薄毛は中年男性の悩みというのは一昔前の話で、近年では若い世代も含め、多くの女性の悩みとなっています。ただ、女性の場合は男性のM字ハゲ・O字ハゲのようなことにはならず、髪の毛全体が薄くなる「びまん性脱毛症」タイプが多いため、移植をすると不自然になる場合があります。
植毛は健康な頭皮から毛包毎毛根を採取して薄毛部分に移植をする外科手術です。自毛植毛の場合は自分自身の組織を移植するため、拒絶反応も少ないメリットがありますが、髪の毛の総数を増やせるわけではありません。
費用も高く、外科手術ということでリスクも高い治療方法なので、あくまでも最終手段といえるでしょう。