枝毛の原因と正しい対策とは?
枝毛というと、髪の毛の先が枝分かれしているものと思われがちですが、実は、枝毛にもさまざまな種類があるのをご存知ですか? 枝毛には「直線的に折れている」「枝分かれしている」「髪の毛が裂けて穴が開いている」「毛先だけ細く避けている」など、さまざまな種類に分けられます。枝毛があると、スタイリングもまとまりにくく、ピンピンはみ出てしまい、パサパサしているので清潔感もなくなってしまいます。そもそも、枝毛はなぜできるのか、その原因と正しい対策を見てみましょう。
そもそも枝毛とは?
髪の毛は、芯となる「メデュラ」を「コルテックス」が覆い、表面にはコルテックスを「キューティクル」が包み込んでいます。髪の毛の中には水分が蓄えられていますが、髪の毛が何らかの原因でダメージを受けると、水分を保護しているキューティクルが剥がれてしまうため、枝毛が発生します。
キューティクルが剥がれると、髪の毛の中に蓄えられた水分が流れ出てしまうため、裂けやすくなってしまいます。枝毛は切れ毛と間違われがちですが、髪の毛が縦に裂けてしまったのが枝毛、髪の毛が途中で横に切れてしまったのが切れ毛です。
枝毛の原因とは?
では、髪の毛はなぜ枝毛になってしまうのでしょうか? 髪の毛が傷む原因はさまざま考えられますが、日常生活の中に潜むNG行動を見てみましょう。
①ブラッシングなどの摩擦
枝毛の原因の一つに挙げられるのが「摩擦」「静電気」です。キューティクルはうろこ状に重なっており、個人差がありますが、その数は4~10枚といわれています。強引なブラッシングを行うと、摩擦や静電気が起こり、キューティクルが剥がれる原因になります。絡んだ髪の毛を強引にヘアブラシでといていませんか?
絡んだ髪の毛は指で丁寧にほどいてからブラッシングを行いましょう。また、濡れた髪の毛はキューティクルが開いた状態なので、ブラッシングはNGです。ナイロン製のヘアブラシは静電気が起こりやすいので、獣毛のヘアブラシを使用するのがおすすめです。
②ドライヤ-などの熱
キューティクルは熱に弱いため、ドライヤーやアイロンなどの熱を必要以上に当てると剥がれやすくなります。ドライヤーを髪の毛に近い位置で、同じ箇所に集中して当てるのは止めましょう。また、アイロンは髪の毛に高温で集中して熱を加えるため、枝毛が気になる場合には使用を控えるのがベストです。どうしても、毎日のスタイリングにアイロンが必要という場合には、縮毛矯正をかけた方がダメージが少ないケースもあるため、美容師さんに相談してみましょう。
③カラーリング
カラーリングは、髪の毛の色を決める「コルテックス」にまで浸透させる必要があるため、表面のキューティクルを剥がす薬剤が含まれています。髪の毛の色はメラニン色素が含まれるコルテックスによって決まるため、メラニン色素を染めることで髪色を変えていきますが、ダメージが大きいのがデメリットだといえます。カラーリングはお洒落には欠かせないアイテムですが、デメリットがあることも理解し、美容師さんに相談しながら適度な頻度で施していきましょう。
④パーマや縮毛矯正
パーマや縮毛矯正の場合は、「シスチン」というアミノ酸の結合を切断して、髪の毛の形を変えてウエーブをつけたり真っ直ぐに変えていく仕組みになっています。シスチンの結合を切断し、髪の毛を柔らかい状態にして形をつけていくイメージですが、このときにも表面のキューティクルが剥がされてしまうため、髪の毛がダメージを受けて枝毛ができやすくなります。パーマもカラーリングと同様に、頻繁に施すのは控えましょう。
⑤自然乾燥
ドライヤ-の熱は髪の毛にダメージを与えるし、面倒だからと髪の毛を自然乾燥させている人も見られますが、髪の毛が濡れている状態はキューティクルが開いているため、コルテックスのたんぱく質や水分がどんどん流れ出てしまいます。また、髪の毛が濡れたまま寝ると枕との摩擦でキューティクルが剥がれ、さらに雑菌が繁殖する原因になり、枝毛だけでなく、かゆみ・臭い・抜け毛などを引き起こしてしまいます。
⑥紫外線
髪の毛が紫外線を浴びると、キューティクルを覆っている脂質「MEA」がなくなってしまいます。MEAが失われると、規則正しく重なったキューティクルの結びつきが弱くなってしまい、ブラッシングなどのちょっとした摩擦や刺激で剥がれやすくなってしまいます。紫外線は髪の毛だけでなく、頭皮にもダメージを与えてしまうので、日頃からUVケアをしっかり行うことが大切です。
⑦乱れた生活習慣
健康な髪の毛を保つためには、たんぱく質・ビタミン・ミネラルを中心に栄養バランスの良い食事が必要です。栄養不足や栄養の偏りは、健康な髪の毛をつくり出すことができません。また、睡眠不足の場合は、新陳代謝や成長ホルモンの分泌が低下し、頭皮環境が悪化する原因になってしまいます。さらに、ストレスを抱え込んでいると血管が収縮し、血行不良を引き起こすため、頭皮や髪の毛に必要な栄養素を運べなくなってしまいます。
枝毛と生活習慣は一見関係がなさそうですが、バランスの良い食事、十分な質の良い睡眠、ストレス解消など、私たちの体は規則正しい生活を心掛けることで健康を保つことができます。ヘアケアの見直しももちろん必要ですが、生活リズムを整えることは健康な髪の毛をつくるための基本だといえます。
枝毛の正しい対策方法とは?
枝毛の原因はヘアケア方法だけでなく、生活習慣にも深く関係していることが分かりましたが、何となく当たり前すぎてピンとこないという女性も多いかもしれません。ただ、生活習慣の乱れやストレスは、枝毛の大きな原因になってしまいます。
さまざまな要因で血管が収縮して血行不良が起こると、髪の毛に必要な栄養が行き渡らず枝毛だけでなく、抜け毛や薄毛などにもつながります。血行不良は髪の毛だけではなく、健康面でもさまざまな悪影響を及ぼすため、正しいヘアケアはもちろん、生活リズムを整え、ストレスを溜め込まないことが大切です。一度枝毛になると修復は不可能だといわれているので、枝毛予備軍のケアもしっかりと行っていきましょう。
少ない場合は自分でカットする
枝毛の量が少ない場合には、その部分だけカットして処理することができます。枝毛になった髪の毛は、上の部分も傷んでいるため、よく切れるハサミで毛先の5㎝以上のところから切りましょう。毛先の断面が大きいと髪の毛に必要な栄養分が外に流れ出てしまうので、断面が小さくなるように垂直にカットするのがポイントです。ただ、毛先だけを切っても髪の毛のダメージは進行しているため、カットしたところからまた裂けてきて枝毛になることもあります。
シャンプーはアミノ酸系シャンプーを選ぶ
ドラッグストアで手軽に安価で購入できるシャンプーは、そのほとんどが高級アルコール系シャンプーで、洗浄力が強いため、髪の毛や頭皮に大きなダメージを与えています。枝毛がある場合には、髪の毛にやさしいアミノ酸系シャンプーを選びましょう。アミノ酸系シャンプーは、高級アルコール系シャンプーと比べると洗浄力は劣りますが、髪の毛や頭皮にやさしい成分なので、刺激が少なく安心です。枝毛がある人にはおすすめのシャンプーです。
髪の毛を傷めない正しいシャンプーをする
枝毛がある場合には、毎日のシャンプーを見直し、それ以上枝毛を増やさないことが大切です。シャンプーは、爪を立ててゴシゴシ洗うのではなく、指の腹で頭皮をマッサージするようにして泡の力で汚れを落とします。髪の毛が擦れ合うとキューティクルが剥がれやすくなってしまいます。シャンプーの方法の見直しをするだけでも髪質は驚くほどに改善されます。毎日のことなので、慣れるまでは面倒かもしれませんが、正しいシャンプーのやり方をしっかり身に付けましょう。
①シャンプーの前にブラッシングをして汚れを落とす
②ゆるめのお湯(38℃程度)で予洗いをする
③手のひらで泡立ててから頭皮に乗せる
④指の腹で頭皮をマッサージするようにして洗う
⑤シャンプーの倍の時間をかけて残りがないようにすすぐ
トリートメントやオイルで保護する
美容室のトリートメントは日々進化を遂げ、たんぱく質を失ったコルテックスに栄養を補給し、ダメージを受けた髪の毛の修復をサポートします。剥がれて傷ついたキューティクルは元通りにはなりませんが、トリートメントやオイルで保護し、髪の毛のダメージを目立たなくすることは可能です。また、自宅でシャンプーをしたあとにトリートメントをする場合、頭皮に塗布すると毛穴詰まりの原因になってしまうため、トリートメントは毛先にだけつけるようにしましょう。洗い流さないトリートメントはドライヤーの熱からも髪の毛を守ってくれるので、枝毛がある人にはおすすめです。毛先から5㎝上部分にも念入りに塗布しましょう。
紫外線対策を徹底する
紫外線は夏だけでなく、一年を通してしっかり対策を行いましょう。近年では顔のUVケアは常識となってきましたが、意外と頭皮のUVケアを行っているという人は少ないのが現状です。頭皮は、体の中でも太陽に一番近いところに位置するため、そのダメージは想像以上に深刻です。日傘や帽子などで紫外線対策はできますが、髪の毛に使いやすいのはスプレータイプの日焼け止めです。スプレータイプの日焼け止めを選ぶ際には「汗に強い」「髪の毛に良い成分が配合されている」「簡単に落とせる」「顔にかかっても刺激がない」などをポイントにしましょう。最近は髪の毛にも顔にも使用できるUVスプレーや、保湿効果の高い植物エキスが配合されたものなど種類も豊富に販売されています。
髪の毛を傷めないドライヤーのかけ方
髪の毛が濡れたままでいるとキューティクルが開いた状態なので剥がれやすくなり、枝毛の原因になってしまいます。シャンプーのあとの自然乾燥も同様です。また、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなるので、頭皮環境の悪化につながります。枝毛がある場合、髪の毛がドライヤーの熱でダメージを受けるのを避けるため、自然乾燥させている人も多く見られますが、それはNG行動です。シャンプーのあとは髪の毛を擦り合わせないよう、タオルで押さえるようにタオルドライで水分を取り、髪の毛から20㎝以上離してドライヤーを当てるようにしましょう。ドライヤーをかける前にオイルなどを塗布すると、ドライヤーの熱から髪の毛が守られます。
生活習慣の見直しをする
髪の毛の健康を保ち、丈夫で枝毛が出来にくいようにするためには、栄養バランスの良い食事を心掛け、睡眠不足・ストレス・喫煙・アルコールなど、乱れた生活習慣を整えることも大切です。体の健康と同様に、髪の毛の健康を保つためには、十分な睡眠をとり、ホルモンバランスを整え、ストレスを溜めないことです。髪の毛は90%以上がたんぱく質でできているので、良質なたんぱく質はもちろん、血流や代謝を促進するビタミン・サポート役のミネラルなど、バランスの良い栄養が必要です。