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そもそも、髪の毛は何からできているのか?
髪の毛の約90%以上は、皮膚や爪と同じ「ケラチン」というたんぱく質からできています。髪の毛は皮膚が変化したもので、皮膚の延長上にあるものです。このケラチンはシスチン・グルタミン酸・ロイシン・アルギニン・セリン・スレオニン・アルパラギン酸・グリシン・バリン・アラニン・フェニルアラニン・イソロイシン・チロシン・リジン・ヒスチジン・メチオニン・トリプトファン・ヒドロキシプリンの18種類のアミノ酸が定まった順序でつながって構成されています。
髪の毛の構成成分は、ケラチンが約90%、水分が約10%~15%、メラニン色素・脂質・微量元素(リン・ケイ素・マグネシウムなどの無機成分)などの成分が約3%以下の割合です。これらの中でも、髪の毛にもっとも多く含まれているのが「シスチン」と呼ばれるアミノ酸です。シスチンが多いほど髪の毛の耐久性が高く、太くて丈夫な髪の毛が育つとされています。
髪の毛の原材料は約90%がたんぱく質なので、良質なたんぱく質の摂取が必須条件になりますが、ケラチンを構成するためには、ミネラルやビタミンなどの栄養素も必要です。たんぱく質だけを摂れば良いというわけではないことを理解しておきましょう。健康な髪の毛をつくるためには、栄養バランスの良い食事が基本だということです。
髪の毛には質の良いタンパク源が必要!
たんぱく質は私たちが生きていく上で欠かせない栄養素です。たんぱく質は皮膚・筋肉・血液・内臓・骨などをつくるだけでなく、免疫抗体の原料やエネルギー・ホルモンなどさまざまな形で体内に存在しています。髪の毛も約90%以上が「ケラチン」というたんぱく質からできており、健康で丈夫な髪の毛をつくり出すためには重要な栄養素だといえます。
たんぱく質は髪の毛の原材料であるため、普段の食事から積極的に摂取する必要がありますが、日本人はたんぱく質の摂取が少なめだといわれています。特に、偏食気味の人・ダイエット中の人・小食の人・インスタント食品をよく食べる人・筋トレをしている人・激しい運動を行う人などはたんぱく質不足になりがちなので注意が必要です。
また、髪の毛は大切なものですが、生命維持には直接的な関係がないため、たんぱく質が消費される優先順位は低く、意識して良質なたんぱく質を摂取することが大切です。たんぱく質には動物性・植物性の2種類があります。吸収率やコレステロールの違いはありますが、基本的にはどちらを補ってもたんぱく質の働きは同じだとされています。
肉・魚・乳製品・卵などの動物性たんぱく質は吸収率がよい反面、コレステロールが蓄積されやすいので摂りすぎには注意が必要です。反対に、豆腐・豆乳・ピーナッツなどの植物性たんぱく質はコレステロールを下げる作用がありますが、吸収率が悪いといわれています。どちらかを多く摂るのではなく、動物性たんぱく質・植物性たんぱく質をバランス良く摂ることが理想です。
特におすすめのたんぱく質源は「畑のお肉」といわれている大豆です。大豆は、納豆・味噌・豆腐など、毎日の食事に摂り入れやすく、大豆イソフラボンには女性ホルモン「エストロゲン」に似た作用があるため、髪の毛の成長を促す効果が期待できます。さらに、イソフラボンにはAGA(男性型脱毛症)の原因である男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」の生成を抑制する作用があることも分かっています。
ビタミンを効率良く摂取することも重要!
健康な髪の毛をつくるためには、原材料であるたんぱく質の摂取が必須条件ですが、たんぱく質だけを摂れば良いというわけではありません。たんぱく質だけでは髪の毛をつくることはできないため、相乗効果を高めるため、サポートするためにはバランス良く栄養を摂る必要があります。その一つがビタミンです。
ビタミンは直接髪の毛に働きかけることはありませんが、健康な髪の毛をつくるためのサポート役として欠かすことができない栄養素です。ビタミンはサプリメントで補うよりも、普段の食事から補う天然のものの方が吸収が良いとされるため、意識して緑黄色野菜などのビタミンを多く含む食材を積極的に摂り入れましょう。
●ビタミンA
皮膚を丈夫に保ち、頭皮の乾燥を防ぐなど、頭皮環境を整えるためには欠かせません。緑黄色野菜・レバー・うなぎ・チーズ・卵などに多く含まれています。
●ビタミンB群
特に摂取したいのはビタミンB6です。ビタミンB6は頭皮の新陳代謝を促進し、アミノ酸の代謝には欠かせません。青魚(マグロ・カツオ・アジなど)・レバー・バナナなどに多く含まれています。
●ビタミンC
コラーゲンの合成をサポートし、血管を強くする作用があります。頭皮の新陳代謝を整え、髪の毛に必要な栄養や酸素を届けやすくします。レモン・みかん・グレープフルーツなどの柑橘類に多く含まれています。
●ビタミンD
健康な髪の毛をつくるために必要なカルシウムの吸収を効率良くします。体外に排出される栄養素なので、毎日摂取するのが理想です。魚介類(アジ・サバ・イワシ・鮭など)・きのこ類・卵などに多く含まれています。
髪の毛をつくるためにはミネラル(亜鉛)をしっかり補給すること!
髪の毛の原料は「ケラチン」というたんぱく質です。昔から「髪の毛にはワカメが良い」「髪の毛には昆布が良い」などといわれていましたが、実際には海藻類に含まれるミネラルは健康な髪の毛をつくり出すためには欠かせない成分なので、あながち間違いではありません。
ミネラルとは、亜鉛・カリウム・銅・ナトリウム・マグネシウムなどの物質を指しますが、髪の毛に特に必要なミネラルは「亜鉛」です。亜鉛は必須ミネラルで体内でつくられることはないため、食事から摂取する必要がありますが、現代人には不足しがちな栄養素に挙げられています。亜鉛は、髪の毛の原材料でもあるたんぱく質が構成されるときに必要で、亜鉛が不足しているとたんぱく質の合成がうまく行かず「ケラチン」をつくることができません。
つまり、どんなに良質なたんぱく質を摂取したとしても、亜鉛不足では原材料であるケラチンをつくり出すことができないため、健康な髪の毛を育てることが困難になるということです。また、亜鉛はAGA(男性型脱毛症)の原因である還元酵素「5aリダクターゼ」の働きを阻害し、脱毛因子とも呼ばれている悪玉男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」の生成を90%抑制することも確認されています。
亜鉛は、牡蠣・レバー・青魚・豆類などに含まれています。毎日の食事に積極的に摂り入れ、不足しないよう心掛けましょう。
頭皮に栄養を運ぶ血液をサラサラにする食材!
髪の毛に必要な栄養や酸素は、血液が運んでいます。抜け毛・薄毛の原因の一つに血行不良が挙げられますが、ストレス・運動不足・栄養の偏りなどが原因で血行不良が起こると、髪の毛をつくる毛母細胞までしっかりと栄養が行き届かず、健康な髪の毛をつくることはできません。また、血液がドロドロになってしまうと、体の末端に位置する細い毛細血管が多い頭皮まで血液が流れなくなってしまいます。
どんなに髪の毛に必要な良質なたんぱく質・ビタミン・ミネラル(亜鉛)を中心にバランス良く栄養を摂ったとしても、血液ドロドロや血行不良が起こっていると栄養を運ぶことができないため、にんにく・ニラ・玉ねぎなどの血液をサラサラにする食材を積極的に摂り入れましょう。
にんにく・ニラ・玉ねぎなどに含まれる「アリシン」は、血栓を分解し、血流改善効果が高いことで知られています。頭皮マッサージなどで頭皮の血流を促進するのも一つの方法ですが、やはり体の中から巡りを良くすることが大切です。